「保護者さんに見てもらう授業は、総合です。作文を書いてもらってそれを発表します!」

もっと大ブーイングが起きた。

「小1じゃ、あるまいし。」

「いーじゃない!さ、タイトル言いますよ!あ、間違えた。テーマ言いますよ~!..『思い出』です!」

「思い出?中学校?」

「違います!印象に残っている思い出です。いつでもいいです。中学校でも小学校でも小さい頃でも」

龍は先生が自分を見ていることに気がついた。

その目は龍に話しかけていた。

『おとうさん』

先生は龍のために作文を皆に書かせるのだ。

きっと何か打ち合わせをしたようだ。

おとうさんについて書けというのか。

おとうさん...やっぱり...