龍には欠点がある。

それが確定したのは来ないだの家庭科の小テストだった。

よっぽどのことをしなければ満点がとれるテスト。

子供に関するテストだった。

龍は皆の前で呼び出しをくらった。

「佐川くんっ!!!」

「はい?」

龍はなぜ皆の前で大声で叫ばれたのが理解できていなかった。

「はい?じゃないわよ!あんたはヤル気がないの?」

「なんのことですか?」

「まだとぼける気?皆に見せていいのね?」

龍は困惑の表情を浮かべていた。