「晴香さん。」

私は立ち上がり、晴香さんのもとに向かった。

「龍のこと、許してあげてください。」

「何いってんのよ、美修亜。晴香さんは龍くんのせいで傷付いてるのよ。」

近くの女子が叫んだ。

「龍は晴香さんのようにできちゃったでこの世に存在して、お母さんが育てたいがために産まれ、結局捨てられた子供だから分かるの。」

「そうなの?さっきの子は。」

「そうです。必ずしも晴香さんの子供が龍のようになるとは思えません。でもそういうこともあるって龍は伝えたかったんです。龍は、言いたいことは言ってしまうから特にこの話題なら相手が誰であろうとズバズバいってしまうんです。」

「ありがとう。教えてくれて。あの子に言っておいて。あなたの意見参考にします、って。」

私は頷いた。晴香さんは立ち上がった。

「皆さん、ありがとう。私の話きいてくれて。皆さんがいたから、さっきの子が厳しく言い放ってくれたから私、今日から頑張っていけます。今日は本当にありがとう。」

晴香さんは笑顔で教室を立ち去った。

後に、彼氏さんとは復縁して結婚し、子供を育んでいるとしる。