またまた世界が止まって見えた、変な冷や汗が滝のように流れている。
「はい、そのステーキは私が正真正銘お作り致しましたがいかがなされましたか?」
その謎の威圧に同様を隠せない。
そう、コックの人もハゲていたのだった。
「あっいやその……」
町子も汗でテカテカとオデコが光っている。
(腐れラード野郎、ざまぁねえな)
康は心の中でそう呟いた。
正直言ってこの展開は予想だにし無かったが康はしめしめ、これは好都合だと思っていた。
「この中にかっ髪の毛が入ってたの!ほら!これだよこれ!!」
「ほう、正真正銘私めが作ったステーキにこんな立派な髪の毛が入ってましたか、これはこれはすいません、正真正銘私めが作ったステーキにこんな異物が混入してたとは」
康は正真正銘私めが作ったステーキという単語を聞く度に汗が流れて止まない。
それは町子も例外ではないようだ。
「あっあの町子ちゃん、本当に髪の毛が最初から入ってたの…?」
「はあぁぁあああ!?疑うわけ!?ここにあるでしょ!!ほら!!!」
町子は唾を飛ばしながら怒鳴りつける。

