秘密の愛

恵まれた容姿と家柄と家庭


羨ましいと何度も思ったけどやっぱりあたしには無縁なんだと思い返す日々が続いていた。





なつみは今日もあたしの隣を歩く。




当たり前だったから隣になつみがいてくれるのは心地いい。





ただ人の温もりが知りたかったのかも。



お母さんの温もりが知りたかった。



お母さんが笑顔であたしを見たのは何年前だっけ。



もう、思い出せなくなってるよ。



すれ違いの毎日でお母さんとの会話もなくなった。



原因はあたしなのかもしれない。



あたしには4つ上のお姉ちゃんがいて、昔はお父さんもいた。



当たり前の家庭が壊れだしたのはあたしが産まれてから。


8月8日、



あたしが産まれたの知らせの入ったお父さんは急いで車を走らせていた。


早く早くと、ギリギリの信号をつっき抜けたらしい。


そこで………


あたしが産まれた喜びとは裏腹にお父さんは亡くなってしまった。


あたしはお父さんの顔を知らない。


お父さんとお母さんとお姉ちゃんの家族写真でしか見たことがない。


最初はおんなで1人で必死に育ててくれた。