君がくれた夏

「だ、だって、一緒に行く人が…その…」
「…いないから?」

ビクッ!

「べ、別に!蓮夜が一緒に行く人がいないと思って?さ、誘ってあげただけだし?」
「…ふーん。ホントかな?」
「ほ、ほんとだよ!」

 どうしても花火大会に行きたくて…浴衣を着たくて…
 私は少し、虚しくなって…

「ご、ごめん。嫌ならいいんだ。ただ、ちょっと行きたかったなー?と?おもって?」

 話す声が、震えちゃって。