やまと2人で帰ったある日、やまが頭が痛いって言い出した。

大丈夫?って聞いてわたしは手を差し出しだ。
少しでも支えになりたかった。
そしたらありがとう、って弱々しく笑ってわたしの手を取ってくれた。

あ、手を繋いじゃった…!

その時、ようやくやまのことが好きなんだって、ずっとそうだったんだって、はっきり気づいた。

それから何度か告白しようとした。

2人でエレベーターに乗った時、放課後に2人で残った時とか、チャンスはいっぱいあったのに、そのたびに言葉に詰まって、結局何も言えなかった。