「莉緒が見たいのでいいよ、俺は。」 悠斗は賛成している。 「ごめん!わたしちょっと他に見たいのあるから・・・。」 っていうのは嘘。 今気になっている映画は別にない。 「そうなの?」 「うん、ごめんね。終わったらここ集合でいい? 二人で楽しんできな!」 「うーん。まぁ見たいのあるならしょうがないよね!」 莉緒はまた悠斗と手を繋ぎなおした。 悠斗はわたしの顔を不思議そうな顔で眺めていたが、 莉緒に手を引かれて 「じゃあ後でな!」 と言って、館内に入って行った。