「琴葉、大丈夫か?」 教室に戻ると悠斗が心配そうな顔で、 こっちを見ている。 こんな気持ちにしているのは悠斗なんだよ? ・・・なんて思っちゃうのは自分勝手だろうか。 「うん!もう元気だよ。」 「よかった!あとさ、莉緒にも言っとけよ? あいつ琴葉が出てった時に追いかけてったんだ。」 それは知ってる・・・。 でも足を止められなかった。 あの時振り向いていたら、きっと莉緒にばれてしまうから。 「そうだったんだ・・・気づかなかった。 ごめんね。」