「それでねわたし!」
やっぱその話になるよね。
莉緒の目はキラキラしていて、喜びに満ち溢れている。
「うん、とりあえず教室いこ?」
「あ。そうだった!」
まだわたしたちがいるのは、校門を入ってすぐのところだった。
「琴葉!おはよ。こねーのかと思って置いてきちゃったよ。」
教室に入るとすぐ寄ってきてくれた悠斗。
「おはよ!ありがと。寝坊しちゃった。」
「大丈夫かよ?目も赤いし・・・。」
悠斗が顔を近づけて、わたしの目を見る。
ドキドキと心臓の音がうるさくなる。
「ちょっとー!二人とも!」
莉緒が怒った顔でこっちを見ている。
「あぁ、ごめんごめん。」
そういって悠斗はわたしから顔をはなし莉緒の頭をポンポンと撫でる。
