/:甘く苦い



━━━屋上

あたしは放課後屋上にきていた。

「…」

「…」

この人たしか昨日の……あたしの前には昨日手紙を渡してきた男の子がいた。

その人はあたしに頭をさげて通り過ぎた。

え?

あ?

なんかむかつく〜

あたしは彼の背中を追い
手を引っ張った

「うぉッ!!??」

ああぁぁ〜!!!
やってしまった

「ごっごめんなさい!」

「何?」

彼はあたしに体を向け直した。

「名前…名前は?」
そういえば知らない…

「…龍太…須貝 龍太」

「須貝…龍太くん?」

聞き返すと彼はうなずいた。

「そっか♪ありがとうじゃあまた」

あたしは出口を目指した
「まって!」

あたしの手が引っ張られる
「わっ」

足がすべった

「やべっ!」

龍太は理央の後ろにまわり支える
大きな音が響いた

「っ…」

びっくりして理央の目は涙目になった

「!!!ごめんッそんなに痛かった!!?ごめん」

そういうと彼は指であたしの涙をすくった

「大丈夫ありがと…」

「ごめん…」

「そんな謝んないで困るよ」
笑顔を返す

「よしっ!そろそろ戻るね!本当ありがと」

「えっ…あぁ…」

ばしッッッ

「!!???」

理央はなにかにつまずきころんだ

「大丈夫か!?」

「う━━━」

あたしの顔は涙でぐしゃぐしゃ。



「ひっく…」

彼はあたしの頭をなでる
「あーぁ.赤くなってる」

「……泣き虫」

「ん?」

彼はいきなりあたしの涙を舐めた