自分でも無意識のうちに見とれてしまっていると結衣先輩が焦りながら声をかけてきた。 「咲ちゃんっ!あのイケメン、こっちに来てるよ!」 「えっ…あ、」 自分が受付嬢だった事を今更ながらに思い出す。 そして前に向き直ると、彼がちょうどこちらを向いた。 「…っ、」 目が合った瞬間、まるで思考が拒否しているみたいにあたしは何も考えられなくなった。