好きですよ、先輩。(仮)



そして忘れかけていたことがひとつ。


萩に話しかけられたときから感じる隣からの視線。


「さ~き~ちゃんっ」


目をあわせてないようにしてるとはいえ、先輩がニヤニヤしているのは嫌なくらい分かる。


「仕事中ですよ、先輩。」


話をそらそうとする私なんか無視して結衣先輩は次々と喋りだす。


「社内公認の美男美女カップル、ねぇ。


どーせ知らない人なんていないんだから仕事中硬くなる必要なんてないのに。」


「そうはいきませんしあたしは美女でもありません。


それにただでさえ社内の女子からの視線が痛いのに社内で気を許すことなんて怖くてできないですよ」


あの見た目なら当然だとは思うけど萩はとにかくモテる。