---チュッ あたしの頬に小さなリップ音を響かせた。 それが一体何なのかと気づく頃には彼はもう、あたしの数メートル先を歩いていた。 「恋人を心配させたくない、っていう先輩のためにも今日はこれで許してあげます それじゃ、また今度」 そういって片平様…春斗さんは帰っていった。 一人残ったあたしはゆでだこみたいに真っ赤な顔でその場に立ち尽くしていた。