「そういうとことか。」


「意味わかんないんだけど!」


私は怒る先輩を無視して入社してきた社員たちに次々と「おはようございます」と挨拶していく。


あわてて先輩もそれに続くけど社員たちがいなくなった瞬間に


「無視しないでよ咲ちゃん!」


結衣先輩お得意の泣きつきが始まる。


だけどそれにも慣れている私はまたうまく結衣先輩をスルーして仕事に戻る。


どっちが先輩かわからなくなるようなやり取りをしてると営業の池上さんがこっちに向かってきた。


「濱田!近藤!


至急で申し訳ないんだけど、20分後の光建設との打ち合わせ、受付で相手方を部屋まで案内してもらえないかな?」


池上さん…こと萩<シュウ>とは同い年で入社当時からの付き合い。


営業実績、スタイル、顔ともにすべてトップクラスで社内でもいろんな意味で有名な営業マン。


そして…




私の恋人でもあります。