「大丈夫ですか?」
ふと声をかけられたほうを見ると、そこにはあのイケメンが私の顔を覗き込んでいた。
「あっ、も…申し訳ございませんっ」
あたしは急いで涙をぬぐって仕事モードに切り替える。
すると、男の人は誰もが見とれてしまうような顔で小さく笑った。
「慌てなくても大丈夫ですよ。
今から打ち合わせを入れている光建設の片平ですが、受付、いいでしょうか?」
……っ//
すっごく恥ずかしいっ…!
自分の慌てようをなんとかしようと1回大きく呼吸を整えてみる。
「承知いたしました。10分後打ち合わせ予定の光建設の片平様で間違いないでしょうか?」
「はい。」
それを合図にあたしは立ちあがる。
「では、お部屋の方へご案内いたいます。」

