お店に入ったのはいいものの、お互い「何を食べますか?」「お任せします」のやり取りを繰り返し、中々食べるものが決まらなかった。

お酒を飲みつつ世間話をするも、いまいち盛り上がらず会わなければよかったと何となく思い始めていた。

「僕何歳に見えます?」


急に彼がそんなことを聞いてきた。

「え~23歳くらいかなぁ?」

「ほんとに?」

「うん!」

「まじか~。」

だからなに?と思う私は間違っていないと思う。

「見た目気にしてるの?」

どうでもいいが会話を続けるために話を振ってみる。

「やっぱり、年はよく上に見られますね~。まぁ、得することも多いですけど。」


老けて見えて得することって何だろうと思いつつ、何を話せばよいかもいよいよ分からなくなりとりあえずお酒に逃げることにした。


相手もも私に合わせハイペースでジョッキ空けていった。