「ゆきちゃん」 エレベーターのボタンを押そうとして いきなり後ろから声をかけられて 肩を上げて驚いた。 「なんだ、廉か。びっくりした」 「おっ、もうすっかり名前で呼んでくれるようになったんすね」 改めてそう言われると 少し恥ずかしくなる。 「今帰り?」 「うん。そう。廉は?何してたの?」 「俺?俺はコンビニ行ってた。」 廉は手に持っていたコンビニの袋を見せた。 「10時には…ちゃんと帰ってたんだ?」 「まあね、5分ぐらい過ぎちゃったけど。」 廉は爽やかに笑った。