それから他愛もない話をしながら
気づけばマンションに着いていた。
「あ、ここです。送ってもらってありがとうございます」
「大丈夫?部屋まで送ろうか?」
「大丈夫です!外涼しくて目も覚めました。ありがとうございます」
「そっか、じゃあまた明日。」
花井さんは、繋いでいた手を離して
自分のポケットに入れた。
私は小さく花井さんにお辞儀をすると、
マンションに向き直った。
自分の部屋の横、
廉の部屋は電気がついていない。
時計を見ると、もう12時半を回っていた。
(10時に部屋にいないじゃん…)
なぜそんなことを思ったのかはわからない。
私はそのままマンションのエントランスに向かった。


