年下男子の誘惑


でも正直、覚えてないのも無理はない。


なんせ私はあの学校や、教諭という仕事に何の思い入れも執着もなかったから。


今思えばなんで教員になんてなろうとしたのかわからない。


多分、先生に言われるがまま、


教育科のある大学に入って、


やる気のないときに限って


トントン拍子で事が進んで行ったんだろう。


そんな思い入れのない教諭は


あっという間に飽きてやめて、


今必死で独学で取得したデザイナーという職に満足してる。


「あー…やっぱ、覚えてないっすよね。」


そんな私の過去に思いを巡らせていると


さっきの『蓮水くん』が、


少し落胆したような声でそう言った。