私にも、いつかできるんだろうか。
―――――――――“大切”だと言えるような、“唯一無二”の存在が。

生涯を、一生を共にしたいと言えるようなそんな存在が。
私に、できるのだろうか。

私は幸せそうな瑛梨ちゃんを見て、そんな事を考えていた。



「あたしが頑張れたのも彼のおかげなの。今度、マリアに紹介するね」
「ホント?!」
「うん、勿論よ。マリアはあたしの特別だから」
「ありがとう!」







そう私達が言っていたところで聞いていた人がいたなんて、この時私達は油断していて全く気付かなかった―――――…。


そして、これから待ち受ける悲劇を私は想像などしていなかった――――――――。