でも、口を開くわけにはいかない。



だって……。



しゃべると、声でバレちゃうかもだもん。



疑惑が、一気に、確信に変わってしまうっ!!



だから……。



“葉月です。
葉月です。
あたしは、月ヶ瀬葉月です――っ!! ”



と、心の中で何回もつぶやきながら、イケメンさんをジッと見つめた。