「あれ? "襲いたくなんだろ?”って言ってんのに、なんにも言わねーの? じゃあ、遠慮なく……」

 そんな言葉をあたしに落として、少女マンガの中から出てきたような極上の超絶イケメンさんは、スッと目を伏せ、あたしに向かって斜めに顔を近づけた。

 ……って!?

 えぇぇえええ~~~っ!?

 ウソでしょ?

 確かに、確かに、少女マンガの中では憧れていたシチュエーションだけど、もちろん、キスにだって興味はあるけど。

 でも、でも、あたしにとっては、これが正真正銘ファーストキス!

 名前も知らない男の子にあげられるようなものじゃない。

 どうしよ、どうしよ、逃げられない。

 これから、あたし、なにされちゃうの!?