対するお母さんは、 「葉月の言うことを聞いてあげてっ。ねっ、いい子だから」 と両手を合わせて、あたしに頼んだ。 ……よわっ!!! なんの戦力にもなりゃしない。 ウソ泣きだって披露したのに、無駄だった。 でも、お父さんとお母さんがこんなことを言うのには理由がある。 「そうだぞ、結愛。おまえ、俺が原稿落として、来月から飯が食えなくなってもいいっていうわけ?」 ドヤ顔をしたお兄ちゃんが言うように、ウチの大黒柱はお父さんじゃなくて、少女マンガ家のお兄ちゃん!