でも……。



「秘密に決まってるよな、そんなこと。
俺と結愛の……」



そう言って、絢斗に抱きしめられた。



「葉月、ちょっとの間、向こう見てろ」



「は?
なに、おまえ。
俺に指図すんの?」



お兄ちゃんは、ちょっとムッとした顔をしたけど……。



「1分だけだぞ?」



そう言って、目をつむって、向こうを向いてくれた。