「……っ。
ありがと。
あの……。
でも、Tシャツだけでいいです……」



パーカーは、お兄ちゃんのを着ようと思って、絢斗に返した。



でも……。



「あのさ、知ってる?」



そう言いながら、絢斗は、制服のシャツの上から……。



あたしの肩にパーカーをはおらせた。



「こうやって。
彼女に自分の服を着せるの、けっこううれしかったりするってこと」



「……え?」