｢でもそこが好きなんでしょ？｣




｢………んなこと、聞くなよ｣




照れたように笑う真鍋だけど、
沙衣ちゃんのことを大切に思っているというのは日々の会話から伝わってくる。




｢じゃあ夜とかどうしてんの？｣





｢出前、外食。または沙衣のお母さんが持ってきてくれたのを食べる｣




｢それも大変だな｣




真鍋たちも大変だけど、
なによりお母さんが大変だ。





｢でさ………｣





｢ん？｣





｢いや、こっからが本当の話のようなもんだけど｣




｢うん｣





｢優苗から沙衣に教えてもらえない？｣