「真鍋が愛永に最近会えてないから、今日のこと凄く楽しみにしてるみたいだった」


「わたしたちの親以外で愛永の成長を楽しみにしてくれる人がいるの、嬉しいね」


友達や近所の人、保育園の先生など、
我が子の成長を一緒に見守ってくれる人がいるというのは、想像以上に心強いものだ。

それだけたくさんの愛を娘が受けているのもまた、
親としてとても嬉しい。


「まな、よかったね」


「つるつる食べたい」


愛永自身はまだあまり理解できてないのか、
最近のお気に入りであるうどんを食べたいと言い出した。

沙衣ちゃんのレシピの中にうどんがあるか考えたが、
多分着く頃には愛永の食べたいものも変わっているだろうと思い直した。
1分後には変わっていることもザラにある。


「あったらいいねー」


イヤイヤ期の子供はとりあえず全て肯定するのが鉄則だ。

腕の中から抜けたがる愛永を落ち着かせながら、真鍋家へ向かった。