「え、インフルエンザじゃなかったの?」



昨日の昼間に、発熱していると保育園から連絡があった。

39度近くあったし、時期的にもインフルエンザだというのが俺と優苗の診立てだったが。



『熱も高いから点滴入れて貰ってるところ』



「んー、風邪かな」



とりあえず終わったら連絡する、と一旦電話は切れた。


愛永も3歳になり、病院嫌いが出てきた。

今朝もかなりぐずっていたから、病院へ行くのも大変だったのだろう。

優苗の声が少し疲れ気味だった。



「当直代わろうか?」



電話を聞いていたのか、真鍋が気遣ってくれる。



「ごめん、頼んでもいい?」



「いいよ、優苗も最近調子悪いみたいだし」



「あ、やっぱ気づいてたんだ」



さすが問題患者の主治医だ。