「……ったい」



ガンガンと響くような頭痛で目が覚めた。

久々だけど直感で分かる。
二日酔いだ。



隣は空っぽなのでもう出勤したのかもしれない。


起き上がって少し収まったところで、ベッドから出た。



「……おはよ」



「あ、まだいたんだ」



「もう少ししたら出る」



「そっか」



ソファに座ると、テーブルにグラスが置かれた。



「二日酔いの体は脱水状態だから」



ん、と催促されるけど、
正直今は体が何も受け付けない。



「…飲めない」


「飲んで」



ここまで湊が強制してくるのは珍しい。

仕方なく半分ほどを流し込んだ。