「そもそも、ここまで酷くなったのは自分のせいでしょ」



「…わかってる」



今回の件はかなり懲りたらしい。

このことになるとやけに素直だ。



「……なに食べたいの」



仕方がないので。

下の売店へ行ってこようか、と訊ねてみるとパッと目を輝かせた。



「あ、もちろん俺が行くんだからね」



沙衣を連れて行くわけではない。

すぐ顔にでるから、なにを考えているのかなんて基本わかる。



「……焼きプリン」



「オッケー」



「と、桃」



「え、桃?」



桃は売店には売っていないかも、と思いつつも財布を持って立ち上がる。