「近々、沙衣連れて来るから」



「わかった。何かあった?」



「市民プール行ったとか言ってるから、明日様子見てくる」



「市民プール…また沙衣ちゃんもなんでそんなところ」



電話越しに苦笑しているのがわかる。
そりゃ呆れるだろう。



「じゃあまた、おつかれ」



「はーい、おつかれ」



携帯を置いて思わずまた溜息が出た。

沙衣は自分の体調と向き合う、というのが苦手みたいだ。



だけどそこをなんとかしないと、無理し過ぎて倒れたりされても困る。

どうにかしないとな、と思いながらもなかなか解決できていない。