午前の回診も終わり、医局に戻って事務処理をしているとバタバタと真鍋が入ってきた。



「優苗、そろそろ限界かも」



「外来は?」



「もう終わるみたいだからとりあえず点滴入れる」



必要な書類だけとってまたそそくさと戻っていく真鍋を遅れて追った。

診察室へ入ると、むすっとしている優苗と呆れた表情の真鍋。


とりあえず何も言わずにふたりを後ろから眺める。



「……無理は禁物だって言ったよな」



「無理はしてないです」



「ピークフローの値が悪過ぎることくらい自分でもわかるでしょ」



「でも…」



でも、に何が続くのか気になるところだ。

だが当然続く言葉はない。



「薬でコントロールできる状態なのに自分で悪化させてどうすんの?」



普段は優しい真鍋だが、今回はかなり厳しい口調だ。

家にいる沙衣ちゃんのこともあって、思うところがあるのだろう。