「別に、大丈夫だから」



「大丈夫じゃないから心配してんでしょ」



無理やり立ち上がって逃げて行く優苗。

これじゃあ診察しようにもできない。




「はぁ……無理だと思った時点で真鍋のとこ行けよ」



「わかってる」



だいたい顔色が悪過ぎるし、喘息気味なのは明らかだ。

それなのに薬が切れてる、というのが正直信じられない。




「大地、パンとご飯どっちがいい?」



「……ご飯」



空元気で朝食を用意する優苗に、呆れながらもとりあえず返事をした。