「じゃあちょっと行ってくるわね」



愛永にピンクの靴を買ってくれたお義母さんは、愛永を抱いておもちゃ売り場に行くと言って歩いていった。


わたしと大地は近くにあった椅子に座ってふたりを待つ。



「ねえ、なんか顔色悪くない?」



ずっと言いたかったのか、わたしが座った瞬間そう言って顔を覗き込んできた。



「べつにそんなこと…」



「なんか顔が白い、朝ごはんも食べてなかったし」



見られてないと思ったらしっかり見ていたらしい。



「気のせいじゃない?朝は時間無かっただけ」



本当は朝から気分が悪い、なんて言えるわけがない。