「今日さ保育園の先生から言われたんだけど…」



「ん?」



愛永を見ながら話し出した優苗に相槌をうつ。


愛永は小さなお皿にもられた、食べやすくしたカレーを必死に口に運んでいる。

最近は少しずつだけど溢さずに食べられるようになってきた。



「そろそろ靴を買った方がいいんじゃないですか、って」



言われて考えると、確かに愛永の靴は玄関にない。



「今までは外を歩くようじゃなくて、ただ外に出るとき履かせて抱いてたでしょ?
けどこの子最近自分で歩きたがってるんだって」



愛永は最近ひとり立ちができるようになって、そろそろ歩き出すかなぁ、と優苗と話していたところだった。



「靴かあ…もう愛永もひとりで歩き出すんだな」