「ほんと、発作ひどくなるから泣かないで、ね?」



後ろからそっと大地が背中をさすってくれるのがわかった。



「大地、いいよ仕事行って。あんま時間ないだろ?」



「ん、ごめん。優苗頼んだ」




最後にわたしの頭をポンポン、と叩いて診察室を出た。




「じゃ、吸入しようか」



そんなこと言いながらも、もう用意をしている。



「辛いと思うけど、優苗のためだから」



その言葉にこくっと頷いた。



わかってるからこそ辛い。

だけどそれでもなんとかやっていくしかないのだと、もう一度再確認した。