このままだと誰か入ってきてびっくりしてしまうだろう。 それはダメだ、と思ったのも束の間。 またビーッと音を鳴らしながら扉が開いた。 「え…」 顔は上げられないけど、明らかに戸惑った声が狭いエレベーターの中に響いた。 「……湊、この子」 「ん?………奈央、ちょっとよけて」 そんな会話が聞こえてきたと思ったら、そっと瞼に手の平があてられて近くから声がした。 「すいません、ちょっと持ち上げますねー……目、瞑っててください」 そしてそっと体が浮いた。