なんて言ってる間にチクリ、と針を刺す。 「真鍋先生、点滴上手くなりましたね」 「うるせーよ」 沙衣に大地の方が上手いと言われたから練習した、だなんて絶対優苗には言えない。 「はい、これ持って」 ガラガラと吸入器を運んでくると、露骨に嫌そうな顔をした。 いい加減慣れろ、と言いたいところだけど無駄だと分かるので言わないでおく。 「これ苦しいんですよね……」 「発作になった方が苦しいだろ」 「そうなんですけど」