「や、大したことないから」 「でも……」 「ほんとに、大丈夫だから」 ここでしつこく無いのも湊の良いところ。 聞かれたら嫌だ、と思うことを無理やり聞き出されたことが今まで一度もない。 「ごめん、何も用意してないや」 「……いつもの事だろ?」 そう笑って湊が掲げたのは近所スーパーのビニール袋。 お惣菜が何種類か入っている。 「そうでした………ありがと」 「いーえ」 食べるか、と言ってテーブルにお惣菜を並べはじめる。