「痛っ………」 しばらくお互いの目の前のものに集中していると、沙衣ちゃんの声が響いてピーラーが床に落ちた。 多分指が切れたのだろう。 ここでジャガイモではなくピーラーを落とすのもまた、沙衣ちゃんらしい。 普通逆だと思うけど。 「大丈夫?……ちょっと診せて」 そっと沙衣ちゃんの持つジャガイモを取って切れた指を診る。 思ったよりも深く切れていた。 タオルで止血しようとキッチンから取りギュッと押さえつける。 「っ……」 「ごめん、痛いだろうけどちょっと我慢して」