「優苗」 扉を開けると、 水を流しっぱなしでしゃがみこんでいる姿があった。 「戻した?」 コクっと頷く優苗を見て、 ひとまず水を止める。 愛永を片手で抱き直して、 もう片方の手で優苗の背中をさすってやった。 「この間真鍋のとこ行ったんだって?」 「うん……」 「なんできちんと診せに来ないんだよ」 「なんか……っ」 またそこで吐き気が襲ってきたのか、 洗面台に寄りかかって苦しそうにする優苗。 ………風邪か疲れか。 「熱は?」 「……一昨日はなかった」