「あー、突発だな」 愛永をみてくれた小児科医の湊(みなと)がそう言って、優苗が安心そうに息を吐いた。 「こんな早くなるもんなの?」 「ん、たまにいるんだよ、早い子が」 そう言って寝ている愛永の服を捲って、俺と優苗を手招きした。 「ほらここ、分かりづらいけど発疹出てる」 「あ、ほんとだ」 お腹にポツンとある小さな発疹。 突発性発疹ならば、みんながなるものだから特に心配はいらない。 いるとすれば熱性痙攣の心配くらいだ。