そうよ。

 そうよね。


 アタシはナオちゃんが好き。

 こんなナオちゃんだから好きなのよ。


 アタシより…年下だけどね。


 アイ~ツはアイツはカワイイ♪ 年下のオトコノコ♪


 ってね。


 あ、知らない?

 キャンディーズよ。


 まあ、それはいいわ。

 年下のオトコノコに諭されるっていうのも…いいものね。


 アタシ、ナオちゃんに素敵な彼女ができるまで見守ってあげるわ。



「わかったわ。気が向いたらアタシの部屋にも来てちょうだいね」

「ああ、気が向いたら、な」

「今度はお店にいつ来るの?」

「わかんね。ま、近いうちに行くからさ」

「待ってるわよ」


 ん。頷くナオちゃんに。


 いいでしょ?

 今夜だけ。


 逃げられたら…仕方ないけど。


 ダメもとで、そのカラダに引っ付いてみたりして。

 
 ああああ…ヤバイ…

 起ちそ…

 いやいやいや、そうじゃなくて、

 鼻血出そう…


 突き飛ばされるのを覚悟して、預けた体を。

 
「ふう」


 なんて言いながら、そっと抱えてくれたナオちゃんの腕。


 ごめんなさいね、ホントはイヤでしょう?

 でも少しだけ、今だけこうしてて。


 優しいナオちゃん。

 アタシ、とことん、あんたが幸せになれるまで面倒みてあげるわ。