葵と色んな話をしてるうちに(私が一方的に話してて、葵は相槌だけど(笑))、学校に着いた。


あたしたちが通ってる高校は、世間一般でいうヤンキー校。
もっと普通の高校とかあったけど、受験の時に葵が、『俺と同じ高校にしろ』って。
そうしたらあたしが独りになる時間も少なくなるからって。


あたしと葵は同じ1-A。
靴を履き替えて教室に向う間にいろんな人があたし達に注目してる。
いや、葵にかな!
そりゃそうだよね!
だって葵、身長も高いし喧嘩も強いみたいだし、何よりかっこいいもん!
あたしより肌も綺麗だし顔も整ってるしね!

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ザワザワザワッ
1『あ、姫だ。』
2『今日も姫可愛いなぁ。』
3『姫に話しかけたいけど、新庄さんとだし手がだせね〜。』
4『1回で良いから付き合いて〜。』


葵に負けじと澪も美少女で、ウェーブがかったふわふわの髪、日焼けを知らないすべすべの白い肌、ぱっちり二重の瞳、ぷっくりとした可愛らしいピンクの唇。
みんなの間で姫と呼ばれている事を本人は知らない。
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「(い〜なぁ。)ムゥ。」
「どうした?」
「葵、身長だって大きいしあたしより肌綺麗だからい〜なぁって思って。」
「お前身長小さいもんな。フッ。」
「葵今笑ったでしょー!180㌢の葵からしたら154㌢のあたしは小さいかもしれないけど普通だもん!」