・・・ーン、ピンポーン。
「……ん?.....。」

ヴー、ヴー、ヴー、ヴー、ヴッ
「...もしもし?」
「澪(ミオ)?俺。葵(アオイ)だけど。迎え来た。」
「ごめん、また寝ちゃってた...。今行くね。」ピッ。


携帯を切り時計を見ると既に8時。

「わっ!またこんな時間になっちゃった!葵待ってるから急がなきゃ!」

部屋に戻り、鏡を見て髪を整えカバンを持って玄関に向う。
「行ってきます。」
返事が返ってくるはずもなく彼女の言葉だけが静かに響いた。