「え、す…すごい…」

「おめでとうございます!!」

 私の小さな呟きはゲームセンターのお兄さんの声でかき消される。神野くんはお兄さんと少し言葉を交わすと、すぐに私の手を掴んでゲームセンターの外へ歩き始めました。

 ゲームセンターの音で耳がおかしくなったのか少し外が静かな気がしました。

「晴野?」

「…神野くんすごいです」

「あんま発揮する機会ないけどな」

 私の手を離した神野くんは早速箱を開け始めました。

 出てきたのは蝶々の形をしたネックレスです。羽の片方には赤色の宝石?がついているものと緑色の宝石?がついているものでした。

 それら2つをあまり興味がなさそうに見つめる神野くん。

 神野くんはどうしてペアのネックレスなんて取ったんでしょうか。誰か、渡したい人がいるのかな…?