『あんたらが、首謀者だっていう証明すればいいんだよな』

「あぁ、それがないのに、我々が犯人だと…」

『出して』

 この場にあるすべてのモニターに映し出されたのは、地下の駐車場の防犯カメラの映像。

 動き出した映像に車が2台、時間差を置いて入ってくる。

 その車から出てきたのは、2人の人影。

 画像は荒いものの、後で努力の証拠を見せるとして、映像は進む。

 何かを話し終えたらしい人影は、車の中からアタッシュケースを出して、それをもう1人の人影に渡す。

 それをその場で開けたもう1人の人影はすぐにそれを閉じて、手を差し出した。
 2人が握手をしたところで映像を止める。

『さぁて、この映像に身に覚えは?』

「な…なんのことだ」

『しらばっくれるかぁ。拡大して』

 明らかに動揺している関口に笑みを向けながら、動画の一部を修復、拡大した画像が映し出される。

 そこには紛れもなく父親と関口が映っていて、会場が静まり返った。