「妊娠4週目くらいですね…」
カルテを持った40代くらいの産婦人科の先生はどこか呆れたように告げるとカルテを机に放るようにして置く。
その診断にやっぱりという思いしか湧かなくて、うつむいてしまいました。
「で、降ろすのかい?」
「…」
あまりに直球な質問に言葉が詰まる。
分かってる。そうした方が自分のためにも、子どものためにもいいって。
でも、すぐになんて言えません…。
付き添ってくれている神野くんはずっと手を握っていてくれる。
それで、看護師さんにも医者にも誤解されることが分かっていて、神野くんは一緒に行くと言ってくれた。
「どうなんだい?」
「…あの、少しくらい考える時間くれないんすか?」
少しイライラしたように口を開いた医者に神野くんが口を開けない私を見かねて言葉を挟んでくれる。
でも、その言葉は挑発するように凄味を持っていて、医者を睨みつけています。


