「晴野、お前だるいのか?」

「そんなに気にするほどでもないですよ」

「よもちゃん、この時期の風邪が1番厄介だよ。しばらく休んだら?」

 いつの間にかやって来た神野は、浩介がしたのと同じようによもちゃんの額に触れて熱を測ろうとしている。

 でも、心配する俺たちをよそによもちゃんは笑ってた。

「大丈夫ですよ。神野くんも雷斗くんも心配性ですね」

「そうじゃなくて、俺たち一応よもちゃん任されてるんだよ?」

「え、いつの間にお父さんが3人に…」

「よもちゃん、やっぱりどっか悪い?」

 よもちゃんが冗談を言うなんて珍しい…。

 …のか?よく分からないけど、今の感じは浩介を相手にしている時の顔だ。

 よもちゃんはくすくす笑うと、起き上がってソファから飛び降りて背伸びをした。